素敵なひととき

3分でわかるシンプルライフ 通販!

現在、通販で買えないものはないというくらいなんでも手に入る時代になりました。しかし、実際に見て購入するわけではないので、失敗も多いようです。

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『ルームランナー』の発展形である『通販生活』が因縁浅からぬ仲の原発についてとやかく心配するのは当り前なのだ、と電力会社さんが理解してくださるとうれしい。
理解してもらえないだろうけど。
ちなみに、『通販生活』では毎年1回、前年度の売上げ商品のベスト100点を発表しているが、04年度の100点中31点は電気製品だ(電池使用物をのぞく)。
この100点には家具や衣料品、洗剤、バッグ、靴なども含まれているわけだから、いま生活雑貨のジャンルでは電気を使わない商品を探すほうがむずかしい。
第2章で引用した花森安治さんの「アホらしいキカイ」は43年後のいまも新しい電気製品批判なのだった。
『通販生活』の89年夏号で、管直人さん、綿貫礼子さんたちによる「原発をつぎの選挙の争点にしてください」という座談会企画を組んだ。
言ってみれば、電気製品の棚に原発を陳列することで、電気の大量消費をあおってきた小売者の自己矛盾を表明したわけだ。
被害の現状がやっとマスコミを通して流出しはじめた89年、市民の中からぞくぞくと救援団体がつくられた。
89年3月にフォトジャーナリストの広河隆1さんがチェルノブイリに入る。
体)、同じく10月に白ロシアの子供達救援金(名古屋工業大の山里眞助教授がロシアの友人からの手紙にこたえて設立したグループ)が次々に現地入りして、医薬品、医療機器を直接持参する活動が始まった。
当時の「ソ連」は国内が混乱していたから、航空便も汽車便も信用できなかった。
手で持っていくしかなかった。
そうか、この人たちと提携すればいい、と思った。
90年冬号から「チェルノブイリの母子支援募金」をつくって、読者にカンパをよびかけた。
読者も電気製品を使っているわけだから、私と同じようにチェルノブイリの子どもに対して加害者意識をもっている人がけっこういるのではなかろうか。
にいい感じを持っていない人が多いかもしれない。
大戦末期に日ソ不可侵条約をやぶったり、シベリアで強制労働させたり、そしてなによりも北方領土を返さないし。
しかし、いま、ソ連の母子たちがチェルノブイリ事故の後遺症で苦しみにあえいでいる。
子どもたちがハタハタと倒れていく。
隣人がこんなに苦しんでいることがわかった以上、過去のいきさつにこだわらずに手を差しのべるのが日本人ではないのだろうか。
圧倒的に不足している医療器具を贈る。
一口二〇〇〇円の募金を。
会員のみなさんから寄せられた募金は、本誌でプールし、2月28日の締切後、日本国内で医療器具を購入し、4月中に届ける予定です。
注射針から超音波断層装置まで、現地で不足しているものはあまりにもたくさんあります。
そこで、募金の金額に応じて医療器具を選びたいと思います。
具体的に何を購入するかは専門家をまじえて検討しますので、本誌におまかせください。
また、「せっかくの援助を送っても、どこに届いたかわからない」という不安も現実に1部発生しておりますので、医療器具の送り方、届け先、受け入れ体制についてもしっかり検討し、みなさんからの貴重な募金があいまいにならないよう、責任をもって遂行します。
あっという間に、3692万円も集まった。
考えてみたら、カタログほどカンパ集めに有効な媒体はないのだった。
通販の利用者は振替けば振り込みについては抵抗なく反応してくれるのだった。
さらにはカタログを定期刊行物として読んでくれているから、カンパの使い途についてものちのちのカタログでこまかく報告することができる。
それぞれの手づるで異なる病院を救援していたので、ひろく救援するためには、NGOと提携する方法がもっとも効率的だった。
の経費はそれぞれのNGOと私どもの会社で負担する。
この4原則にもとづくカンパよびかけは90年の冬号からほぼ毎号つづけて今日に至っている。
さすがに13年も過ぎたいまは少し減ってきているが、これまでのカンパ総額は3億6852万こんなに集まるとほ思わなかった。
こんなにつづけられるとも思わなかった。
電気製品をどんどん買い替えてきた消費者、電気をジャブジャブ使ってきた消費者もまた、電気製品をせっせと売りつけてきた私と同じような加害者の気分を共有していたせいだろう。
電気製品を売って電力の大量消費に加担しながら、原発でつくる電力には反対する。
電力会社側から見たら、私はずいぶん身勝手な小売だと思われているだろうね。
電気製品をつくってに反対する資格はあるのか、なんて。
自分でも、ずいぶん身勝手だと思う。
いまもなお、私の中では解決策はつくれていない。
電気製品にかかわるメーカーや小売はそれぞれの企業の中に風力発電事業部を設立して、デンマークやドイツを上回る〝風力発電の国″をつくっていくべきだ。
松下の風車、ソニーの風車、秋葉原の風車、カタログハウスの風車……そのくらいしか思い浮かばない。
同じ矛盾をかかえている消費者の側からはすでに「市民風車」というかたちで脱原発の電力づくり活動が始まっている。
私のところでも遅ればせながら風車づくりに取り組んでいるが、かたちになるまでにはあと数年かかるから、いまのところは身勝手な原発反対で終っている。
でもね、原発の事故は命にかかわる問題なのだから、どんなに身勝手と言われようと反対しないわけにはいかないのだ。
日本の原発現場に不断の緊張をつくってもらうためにもしつこい憎まれ役は必要だしね。
「小売者は、今日の商品がかかえこんでいるいろいろな問題を小売者の立場から消費者に伝えていく表現者にもなれるんだ」という可能性を私に教えてくれたのは、チェルノブイリの被ばく者たちだった。
あるべき小売のかたちひと口に小売といっても、いくつもの業態がある。
デパート型、スーパー型、コンビニ型、商店街型、生協型、量販店型、専門店型、訪問販売型、通信販売型……それぞれの業態がそれぞれの特性にもとづいて、時代にマッチした「あるべき小売」を試行錯誤しているわけだけど、私の考える(あるべき通信販売)のかたちは単純だ。
これだけ。
たとえば、流しの中に置く生ゴミ受けの容器を売る場合、容器が深ければ生ゴミの容量も大きいから生ゴミ箱に移す回数は少なくてすむ。
そのぶん、つねに流しの水をあびつづけているので汚染物質の溶出量は大きくなり、河川汚染につながる排水汚染率も高くなる。
排水汚染の視点からは生ゴミ受けの容器は浅いほどいい。
すぐに満杯になって、こまめに移さざるを得ないからね。
ところが、こまめに移す手間は消費者に敬遠されるので、さっぱり売れない。
売れないけれど売りつづける。
「売りたい商品」にはこういう商品も入ってこなければならない。
「売りたくない商品」は、これ以上の便利は必要ないだろ、という便利の解釈から決定される。
ところが、便利(必要)の解釈は使う人の条件によって異なるから、こちらの基準づくりはけっこうややこしい。
環境視点や耐久性視点からの基準づくりは比較的やさしいが、電気(エネルギー)視点となると、どこまで電動化を許容したらいいのか、迷ってしまうケースが出てくる。
奥歯の歯垢は手磨きでほとりにくいから電動歯ブラシは必要だ、それでは電動研ぎ器や電弱点は「売りたくない商品」の基準がまだ確立されていないところにある。
小売の商品テストについては、販売点数に比例してテストにかけるエネルギーも大きくなるわけだから、同じ売上げをつくるのなら、多品種少量販売(舌足らずテスト)よりは少品種大量販売(じっくりテスト)のほうが消費者の満足率は高くなると思う。

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